家相風水・磁北と真北

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磁石

具体例で理解する「北」の二つの顔

  • 家を建てる時、地図を見る時、あるいは星を見る時、「北」という言葉を使いますが、実はこれは2種類の「北」を指していることがあります。それが「磁北」と「真北」です

1. 磁北(じほく):コンパスが指す「今いる場所の北」

  • 磁北とは、あなたの手元にある方位磁石(コンパス)の針が「N」を指す方向の北のことです。
  • 地球全体が大きな磁石のようなもので、その磁力の中心(北磁極)をコンパスは追いかけます。

具体的な例:

ハイキングでの利用:

  • あなたが山でハイキングをしていて、地図とコンパスを使っているとします。地図上には「真北」の方向が示されていますが、コンパスが指すのは「磁北」です。
  • もしあなたがコンパスが指すままに「北」へ進むと、地図上の「真北」とは少しずれた方向へ進んでしまう可能性があります。これが「偏角」の影響です。
    そのため、ベテランの登山家は、地図に書かれた「偏角」の情報を確認し、コンパスの指す方向から正しい真北の方向を割り出して進みます。

家相や風水:

  • 家相や風水では、家の中心から見て各方位が持つ意味を重視します。この際、一般的に方位磁石を使って家の「北」を特定することが多いです。つまり、家相や風水で「北」という場合、多くは「磁北」を基準にしています。
  • 例えば、「玄関が北向き」という場合、方位磁石を置いてNの方向が玄関の方角であれば、それは「磁北の北向き」ということになります。

飛行機や船の航行:

  • 飛行機や船は、地球の磁場を利用した磁気コンパスを使って方角を把握することがあります。しかし、正確な航路を設定するためには、この磁北と真北のずれ(偏角)を計算に入れ、真北を基準とした航路を飛行・航海します。

2. 真北(しんぼく):地図の基準、動かない「本当の北」

  • 真北とは、地球が自転している「軸」の、ちょうど北側の端(北極点)の方向の北です。
  • これは私たちが地球儀で見る北極点、そして星空でほぼ動かない「北極星」がある方向と考えても良いでしょう。

具体的な例:

地図の「北」:

  • あなたが持っている地図(例えば、国土地理院の地形図など)のほとんどは、この「真北」を基準に作られています。地図の上方向が「真北」を示しています。
  • もしあなたが地図を「真北」に合わせて置けば、そこに描かれた道路や建物は、実際の地形と正確に合うことになります。

家を建てる際の「日当たり」:

  • 建築基準法では、建物の高さや日当たりに関する「日影規制(にちえいきせい)」というルールがあります。これは、冬至の日の太陽の動きを基準に、建物が周囲にどれくらいの影を落とすかを計算するものです。
  • この計算には、太陽の正確な動きを把握する必要があるため、基準となる「北」は常に動かない「真北」が使われます。建物の配置や向きを決定する上で、真北が非常に重要になります。

土地の測量:

  • 土地の境界線や面積を正確に測量する際も、基準となる方位は「真北」です。不動産登記など、法的に正確な情報が求められる場面では、真北が不可欠です。

GPS(グローバル・ポジショニング・システム):

  • カーナビやスマートフォンのGPS機能は、人工衛星からの電波を利用して正確な位置情報を把握します。これらのシステムも、基本的には「真北」を基準として方位を計算しています。

「ずれ」が重要:磁北と真北の「偏角」

  • 磁北と真北は、ほとんどの場所でズレています。このズレの角度を「偏角(へんかく)」と呼びます。

なぜズレるの?

  • 地球の「北磁極(コンパスが指す方向の北)」と「北極点(地球の軸の北端)」は、全く同じ場所にはないからです。北磁極はカナダの北のあたりにあり、しかも常に少しずつ移動しています。
  • このため、日本から見ると、方位磁石の指す磁北は、真北よりも少し「西寄り」にずれて見えます。

例:東京での偏角

  • 現在の東京付近では、真北から磁北が西へ約7度ずれています。
    つまり、あなたが東京でコンパスを使い、Nが指す方向にまっすぐ進むと、真北から7度西にずれた方向へ進んでいることになります。
  • もし、地図上の真北を基準にしたい場合は、コンパスが指すNから、東へ7度修正した方向が真北になります。
  • このように、「北」と言っても状況によって指すものが異なり、その「ずれ」を理解することが、正確な方位を知る上で非常に大切になります。特に、家づくりや地図を使う際には、この「磁北」と「真北」の違いを意識することが重要です。
  • 通常サンビームテスター等の計測機器で真北を測ります。
    建築設計で日影図等を作図する場合は
    真北で作図する事が建築基準法で決められています。

家相診断も真北で診断します気学による方位診断も同じく真北です

  • 流派によっては磁北説の鑑定士もいますが
    当事務所は真北を用います。
    環境学でもある風水の場合の多くは磁北を採用しています。
  • 家相は家屋の重心を求めそれを中心に真北方位に八方位を設定します。
  • 真北計測は計測機器で計測する他に簡易法があり、これは磁北を計測して、
    真北との偏心角(この角度は地域差があります)を補正して決定する方法です。
    家相の場合多くはこの簡易法を用います。
  • 家相の八方位は更に各々三分割され二十四方位となります。
    それぞれ方位角は15°で吉凶も変化します。鬼門の方位も違ってきます。
    この真北の角度を誤ると全く異質な家相が顕現しますので慎重に算出して下さい。
  • 家相風水は古代中国で発祥し兄弟の様な関係です。

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